系の描画とスポットダイアグラム

描画
メインウインドウでLensメニューヘッダをクリックし、表示されるメニューリストから最後の項目のLens Drawing Conditions...を選択します。


Lens Drawing Conditionsスプレッドシートが表示されます。
このシートでレンズシステムの描画方法を指定します。



Lens Drawing Conditionsスプレッドシート内で: Image space raysの後で:Draw rays tio image surfaceを選択します。
最下部のテーブルがどの光線が表示されるかを決定します。
最初の行のRaysタイプのヘッダのあるカラムで、最初のフィールドポイント(軸上)、Frac Y Obj=0.00000、のための描画光線数として11をタイプします。
これらの光線はグリーンのペンで描画されます。
他の全ては変更せず、グリーンのティック✓でこのスプレッドシートを閉じます。


Surface Data Spreadsheet(サーフェスデータスプレッドシート)が開いていれば、Autodrawウインドウが図のように表示されているはずです。


Autodrawウインドウは他のウインドウの影に隠れていることがあります。
見つからないときはWindowメニューヘッダからTile Windowsを選択してください。



軸上フィールド点からの光線によるスポットダイアグラム
スポットダイアグラムは単一のオブジェクト点から出発してイメージサーフェスに入射した光線パターンで、光線の波面性を無視した幾何学的なマップです。
初めての評価項目として、これを表示させてみましょう。
次のように操作してください;
  1. EvaluateメニューヘッダからSpot Diagram▶Single spot diagram...を選択します。


  2. Print or plot spot diagramスプレッドシート内で、次のように三つのラジオボタンをクリックします:
    • Plot spot diagram.
    • Plot ray intersection points as: Symbols
    • Show Airy disc in plot: Yes
    他のエントリはデフォルトのままにしておきます。


  3. OKをクリックします。

新たなグラフィックウインドウが現れ、図のようにスポットダイアグラムが表示されるはずです。



ウインドウ内をマウスでクリックしてホイールを操作するとプロットを拡縮することができます。
ダイアグラム内のシンボルは、オブジェクトサーフェスと光軸との交点から発して瞳を一様に照明する光線の、イメージプレーン(サーフェス)上での分布を表現しています。
シンボルは波長によって異なる3つのカラーで描画されています。
黒い円はエアリディスクの最初の暗帯を表現し、これは同一のアパーチャの完全なレンズによる、中心波長(デフォルトで0.58756um)でのイメージプレーン上での大きさを示します。
このダイアグラムで最も重要なことは全ての光線がこの円内に到達していることで、設定した系の性能が収差ではなく回折で制限されることを示唆しています。

サーフェスデータのリスティング
テキストウインドウで操作をしてみましょう。
Lenヘッダをクリックするとradii(曲率半径)、thickness(厚さ)、aperture(アパーチャ)、glass type(ガラスタイプ)、surface note(サーフェスノート)がリストされます。



Rinヘッダをクリックすると設定波長でのガラス(媒質)の屈折率、アッベ数、温度膨張係数がリストされます。



Apeヘッダをクリックすると設定してある全てのAperture(アパーチャ)がリストされます。



Wavヘッダをクリックすると設定してある全ての波長とその分光的なウエイティングファクタ(重み付けの係数)がリストされます。



Pxcヘッダをクリックすると焦点距離と、動作条件がリストされます。



ご注意:
テキスト出力が何らかの原因で非表示となることがあります。
可能性が高いのはCCLコマンドがその作業を完了する前に割り込まれた場合です。
テキスト出力が期待されているのにテキストウインドウに何も表示されない場合、メインウインドウの最下部にあるステータスバー上の最初のパネルを確認してください。
ここに”Text output Off”と表示されている場合はテキストウインドウ内を右クリックし、最後のメニュー項目:”Set Text Output On”を選択するとテキスト出力は表示されるはずです。




レンズの保存
このあたりで作成したサーフェスデータを保存しておきましょう
FileメニューヘッダからSave Lens as...を選択します。




Save Lens Asウインドウの最下部のラベルLibrary DirectoriesとあるボタンのうちPrivateをクリックします。



ウインドウの最上部で”新しいフォルダの作成”アイコンをクリックして、新たなフォルダを作ります。



フォルダ名はUser_Guideとします。



ファイル名をspherical_mirrorとし、”保存”をクリックしてサーフェスデータを保存します。



OSLOは大文字小文字を区別せず、従ってこのファイルは例えばSPHERICAL_MIRROR.lenのような名前のファイルと共存することが出来ません。
サーフェスデータスプレッドシートをグリーンのティック✓マークをクリックして閉じます。
レンズはプライベートレンズディレクトリ、C:\Users\Public\Documents\OSLO66 Premium\private\len内に新たに作成されたサブディレクトリ、\User_Guide内に保存されます。

ファイルはASCIIテキストフォーマットで、次のような内容です:
// OSLO 6.6 43751 0 51814
LEN NEW "Spherical mirror" -8 2
EBR 1.0
ANG 0.0000572957795
DES "OSLO"
UNI 1.0
// SRF 0
AIR
TH 1.0e+20
AP 9.9999999995e+13
NXT // SRF 1
RFH
RD -16.0
TH -8.0
NXT // SRF 2
AIR
CBK 1
WV 0.58756 0.48613 0.65627
WW 1.0 1.0 1.0
END 2
DLRS 3
DLNR 0 11
SDSA On

各行頭にあるコマンドについてはこちらのページに説明があります。

次のページではアパーチャの変更、グラフィックウインドウ内プロット拡縮、点像分布関数のプロット作成の操作について説明します。

お知らせ

トレースプロバージョン 2019.1がリリースされました。開発元のサイトからダウンロード/インストールすることができます。

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